いよいよ3年に一度開かれる瀬戸内国際芸術祭が2025年にやってきました。
春会期は終わりましたが、夏会期、秋会期に向けて様々な準備をされる方が多いと思います。
「フェリーは事前に予約できるのかな?」
「どのあたりに宿泊するのがいいんだろう?」
「暑さ対策って何をやっておくべき?」
2025年の瀬戸内国際芸術祭に行くなら、交通手段・混雑・宿の選び方・アプリの使い方など事前に知っておきたい情報がたくさんあります。
本記事では、春会期に実際に巡った体験から、これから訪れる人向けに役立つ準備・注意点・コツをわかりやすく解説します。
そもそも瀬戸内国際芸術祭ってなに?
瀬戸内国際芸術祭とは、瀬戸内海に浮かぶ島々を舞台に、3年に一度開催されるアートイベントです。
美しい自然や古民家、廃校、港にあるユニークな展示が魅力で「旅をしながらアートを楽しむ」日常の中に溶け込む非日常を味わえる芸術祭です。
開催時期と会期
瀬戸内国際芸術祭は、3年に一度開催される大規模なアートイベントで、2025年は「春・夏・秋」の3つの会期に分かれて開催されます。
どの会期も作品は楽しめますが、訪れるエリアや公開される作品が一部異なるため、旅のスケジュールを立てる際は注意が必要です。
春・夏・秋で異なる開催エリア一覧
瀬戸内国際芸術祭では、全会期作品が公開されているエリアと、それぞれの会期限定のエリアがあります。
筆者が実際に行った「春会期」ルート
2025年春会期に、筆者は以下のルートで2泊3日の旅をしました。
私の場合は見たい作品が多く、もう2日ぐらい余裕を持って日程を組めばよかったなあと少し後悔しました。
移動はバスを主に利用しましたが、エリアによって徒歩で回ることができる距離に作品があることも多かったです。
- 1日目:瀬戸大橋エリア(沙弥島・瀬居島)
- 2日目:豊島
- 3日目:小豆島
▸ 1日目:瀬戸大橋エリア(春会期限定)
春会期にのみ公開される「沙弥島」「瀬居島」は、高松港からもアクセス可能な本州側のエリア。
春会期限定のこのエリアでは、一つの会場に複数の作品が展示されていたため比較的短時間で見て回れるので、初日にちょうど良いスタート地点でした。
▸ 2日目:豊島(てしま)
豊島はアートと自然の調和している、面積14.5平方km、周囲18.0km人口が約700人の魅力的な島です。
島内の移動はバスやレンタサイクルが中心で、作品同士の距離感はあるものの、1日で回りきれるサイズです。
フェリーの本数や時間、ルートに注意しながら、回るのがポイント。
▸ 3日目:小豆島(しょうどしま)
瀬戸内国際芸術祭の会場で一番面積が大きい小豆島。
展示エリアも複数、広範囲に分かれています。
1日で全て回るのは正直難しく、見たい場所をある程度絞ることが必要です。
筆者も1日では全ての作品を回ることはできなかったため、厳選してルートを計画しました。
小豆島の港近くには宿泊先も複数あるので、次回は小豆島で宿泊して3日程度でゆっくり回りたいです。
事前にバスや作品展示の時間を確認することがとても大事だと実感しました。
瀬戸内国際芸術祭を回る前に知っておきたい準備
瀬戸内国際芸術祭を回るにあたり、事前にバス・フェリーの時間を確認したり、ルートを計画することが重要です。
また、旅で一番重要な、現地の島の理解です。
作品を見たいがために、島のルールを破ったり、私有地への侵入、ゴミのポイ捨てなどがあると、元々島に住んでいる方への迷惑行為となります。
この瀬戸内国際芸術祭が今後長く続くイベントになるためにもルールは事前に学んで、しっかり守りましょう。
- 瀬戸内国際芸術祭公式アプリ|電子チケットの仕組み
- 混雑予想と休館日をチェック|公式カレンダーの活用法
- 服装と持ち物の注意点|熱中症・坂道・雨対策を忘れずに
- 飲食・休憩場所の探し方|コンビニなしの島も?レストランは要予約
- アート作品の巡り方|ルートとスケジュールの立て方
瀬戸内国際芸術祭公式アプリ|電子チケットの仕組み
瀬戸内国際芸術祭の公式アプリは、作品の位置情報・営業時間・最新の混雑状況がひと目でわかる便利ツールです。
また、電子チケット(作品鑑賞パスポート)をアプリ上に登録することで、紙チケットを持ち歩く必要がありません。
交通チケットなどもアプリに入れておくことができ、1つのアプリで鑑賞と交通チケットを管理するのに非常に便利です。
現地では、チケットの画面を表示するだけですので、鑑賞もスムーズです。
チケットは事前にアプリに登録しておくのがおすすめです。
▶︎公式アプリのダウンロードはこちらから
混雑予想と休館日をチェック|公式カレンダーの活用法

出典:瀬戸内国際芸術祭2025混雑予想カレンダー|瀬戸内国際芸術祭2025公式サイト
瀬戸内国際芸術祭の公式サイトでは混雑予想カレンダーやエリアごとの休館日スケジュールが公開されています。
平日と週末の違いもありますが、人気エリアの直島や豊島は、どちらかの島が休館日だと、もう片方の島が混みあうということもあるので、このカレンダーでチェックしておきましょう。
せっかく足を運んだのに休館日だったということも起こりうるので、必ず出発前に確認をしましょう。
服装と持ち物の注意点|熱中症・坂道・雨対策を忘れずに
島内は徒歩や自転車での移動が効率的な場合も多いです。
特に夏は炎天下の中の坂道や階段が多く、熱中症対策をしっかり行う必要があります。
島の自動販売機はそこまで多くなく、限られているため、飲み物や軽い軽食は事前に調達しておきましょう。
またゴミ箱も多くないため、小さなゴミ袋を事前に用意して持ち歩くことをお勧めします。
服装・持ち物のポイント
飲食・休憩場所の探し方|コンビニなしの島も?レストランは要予約
島によっては、コンビニがなくレストランも限られています。
そのため、芸術祭期間になると、レストランがすぐに満席となるため、SNSやGoogle Mapで事前に調べて、予約できる場合は予約しておきましょう。
私は豊島でのランチを頂いたレストランは、約2週間前にHPから予約をしました。
案の定、当日は行列で予約なしの方は2時間待ちなんてこともありました。
また、コンビニのない島もあるため、島に移動する前におにぎりや軽食、飲み物を持参することをお勧めします。
アート作品の巡り方|ルートとスケジュールの立て方
島ごとに作品は点在していて、「見たい順」に回るには移動手段と時間配分がカギ。
バスは通常運行と、瀬戸内国際芸術祭のための臨時バスが用意されています。
また島によっては、徒歩や自転車の方がバスや車よりも回りやすいこともあります。
船を使用する場合は、本数が限られているため、作品よりも先に船の時間を軸に予定を組む必要があります。
自分がどのようなルートで移動するか、事前に調べてから、検討すると良いでしょう。
特に広いエリアだと移動するだけで時間がかかってしまうため、「1日で全部見よう!」とせずに、優先順位を決めて緩く回るのがポイントです。
島内移動と交通手段まとめ【フェリー・バス・自転車】
島内の移動手段は様々です。
普段利用しないフェリーや、自転車で島を一周するなんて旅の醍醐味を満喫したいところです。
それぞれの特徴を確認して、自分に合った交通手段を利用して旅をより楽しみましょう!
フェリーは予約できる?|基本は先着順!大型船など一部は予約可
瀬戸内国際芸術祭では、島間の移動で利用するほとんどのフェリーが事前予約不可で、当日先着順です。
逆に長距離移動の大型船(例:神戸→小豆島)は事前予約が可能です。
筆者は、高松港から豊島へのフェリーを利用する際、朝イチのフェリーに乗るために1時間前にチケット売り場に行きましたが、すでに行列ができていました。
運よく購入ができましたが、購入できなかった方は次の便まで再度並ぶ必要がありました。
それぞれの島に向かうフェリーには大きさの差があり、豊島に向かうものはかなり小型でした。
一部の観光船などは予約制のものもあるので、最新情報は公式サイトで要確認を!
島内バスは臨時バスもあり便利!ただし運行時刻に注意
島内のバスはエリアによって本数やルートにばらつきがあります。
ルートによっては1本逃すと、次は1時間後なんてこともあります。
この期間は通常運行+臨時便がありますが、主要ルートに対して本数を増やしていることがほとんどでした。
自分が見に行きたいアート作品がどのルートで辿り着けるのか確認しておく必要があります。
また、1日乗車券もありますが、利用数や距離によっては1日乗車券よりも1回1回支払った方がお得ということもありますので、気になる方は、事前にルートを計画して比較してみましょう。
また、バスの運行終了時間が早めなので、帰りの時間も意識して計画を立てましょう。
レンタサイクルは自由度高め!夏は暑さ対策も
アート作品を自分のペースで回れる、人気のレンタサイクル。
レンタサイクルは、数に限りがありますので、事前にどこで、何時からレンタルされているか確認が必要です。
また、島は坂道や階段が多く、夏は体力をかなり消耗する点も考慮が必要です。
気温35度以上での坂は本当にキツイので、夏は無理せずバスなどと併用することも検討しましょう。
【体験談】最もおすすめの交通手段はこれ!
それぞれの交通手段の特徴を押さえたところで、では実際にはどの交通手段がいいのでしょうか?
特に夏は、炎天下の中での移動となり過酷です。
移動距離はもちろん、自身の体調も考えながら検討してみてください。
▶︎ 数日かけて回る島(例:小豆島など)
- レンタカー:自由度が高く効率的に回れる反面、駐車場を探したり運転の負担がある点がネック。
- バス:1日乗車券でコスパ良く回れるが、運行本数が限られており、時間管理が少し難しい。
▶︎ 1日で回る島(例:豊島など)
- 徒歩+バス:島の雰囲気をじっくり味わいたい人におすすめ。要所でバスを使えば体力的にも安心。
- レンタサイクル:機動力は高いが、台数や、返却時間が決まっている点に注意。夏は体力的にやや過酷。
移動手段は“組み合わせする”のがおすすめ
すべての移動を1つの手段に絞る必要はありません。
まずは「見たい作品の場所」と「島の地形・広さ」をチェックしましょう。
それから移動距離や気候も考慮して、最適なルートを検討しましょう。
地図上では近く見えても、実際は坂が多く時間がかかるケースもあります。
宿泊エリアの選び方と混雑を避けるコツ
瀬戸内国際芸術祭期間中の宿泊先は、とにかく早く埋まってしまいます。
また、様々なエリアに宿泊施設があるわけではないので、事前にどのエリアで宿泊するか検討する必要があります。
宿泊はどのエリアがいい?
瀬戸内国際芸術祭を数日の宿泊で効率よく楽しみたい!という方はどこを拠点とするのが良いのでしょうか?
せっかくなので、1日ずつ宿泊先を変えて様々な島に泊まるというのも旅の醍醐味として良いです!
荷物の移動がめんどくさい!という方は、すべての島へのフェリーが出ている高松港周辺に宿を取るのが最も便利です。
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フェリー乗り場に近い宿のメリット・デメリット
フェリー乗り場に近い宿のメリット
- 朝一のフェリーに乗りやすく、島での滞在時間を最大限に活用できる
- 迷わず移動できてストレス少なめ
- フェリー待ちの時間を宿で過ごせる(荷物整理・トイレなど)
フェリー乗り場に近い宿のデメリット
- 港近くの宿は早めに埋まりやすい(特に春・夏の週末)
- 観光地に近くやや割高なことも
- 港周辺は「泊まるだけ」で終わりがちで、旅情や非日常感には欠ける可能性も
まとめ|瀬戸内国際芸術祭を快適に楽しむために
瀬戸内国際芸術祭は、アートと自然、そして島ならではのローカルな暮らしを肌で感じられる特別な体験です。
これから夏・秋会期だけの作品や2025年に初めて公開される作品もありますので、以前行かれた方も初めての方も楽しめます。
一方で、アクセスや気候、施設の少なさ、現地のルールなど、事前に知っておくべきこともあるイベントです。
しっかり準備しておけば、混雑や移動のストレスを避けながら、自分のペースで作品を楽しむことができます。
ぜひ、この記事を参考に自分に合った回り方で、瀬戸内国際芸術祭 2025 を思いっきり満喫してください!